ちいさな手

小さな女の子が

 

なんにも言わずに

キラキラした目で

うちの箱を眺めては

 

どこかへ行き

 

また見に来て

それを何度か繰り返し

 

最後に

 

ちいさな手に

大切なお金を握りしめて

 

はにかみながら

たった一つを選んでくれる。

 

嬉しいだけじゃ足りない

胸に拡がる

あたたかい何か。

 

何を入れてくれるだろう。

どんな風に使うのだろう。

誰かにあげるのかもしれない。

 

どうか

うちの子たちが

中に入れた大切なものを

守ってくれますように。

 

どうか

あなたの 誰かの

笑顔のお手伝いができますように。